Un Moment Doux(アン モーマン ドゥ)~優しいひととき~

大好きなアニメ・漫画・声優さん(主に小野大輔さん♡)、ハンドメイド作品のことを書いてます。

「その妹」を観る

今回の「その妹」は、好きな歌舞伎俳優である市川亀治郎さん&私が好きな舞台女優である秋山菜津子さんが共演されるっていうのが目的で観に行きました。

このお二人以外でも、蒼井優さんや段田安則さんなど豪華なキャストなのに、劇場小さい…っていうのが妙でしたけど(苦笑)

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演出:河原雅彦
作:武者小路実篤(むしゃこうじ さねあつ)
出演:市川 亀治郎/蒼井 優/秋山 菜津子/鈴木 浩介/水野 あや/内田 亜希子/西尾 まり/段田 安則

あらすじ:将来を嘱望された画家でありながら、戦争で視力を失った野村広次。今は、妹・静子と共に叔父夫婦の家に身を寄せている。失明による挫折感に苦しみ続ける広次だったが、静子の力を借りて、今度は小説を書く事で自分の才能を開花させたいと願っていた。
兄の芸術的才能を信じ、目となり杖となり、絶望の淵から這い上がろうとする盲目の兄に寄り添う妹。
しかし、経済的な自立が未だ望めない兄妹を、現実はあくまでも残酷に追い詰め、二人を案ずる周囲の人々をも巻き込んでいく…。

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この舞台は、とにかく淡々と描かれていて、何か大きな事件やクライマックスはありません。

特別大きな事件と言えば、静子にやってきた縁談の話ぐらい。

ま、これがきっかけで周りの人々が巻き込まれて行くのですが。

まず、将来を嘱望されたいた画家が失明し、次に選んだ道が小説家への道っていうのが、何だか非現実的。

そんな簡単に小説家になれると思ってるんだろうか…という感じがしましたが、静子の献身的な姿を見ると静子のためにも頑張れよって応援したくなる自分がいたりしました。

広次と静子を支える事になる西島も、特別お金持ちでもない。だけど、兄妹を経済的に助けるために自分の本を売ってまでお金を作る。

で、西島は静子に好意を持ち始め、それに気づいている妻・芳子。

特別、大きな事件もなく淡々と物語は進むのに、不思議なぐらいに色んな登場人物に引きつけられていました。

広次の場合、私も物書きを目指していた時期があったので彼の気持ちは痛いほどわかる。そんなに簡単にはその才能を開花させたり、才能が実るとも限らない。

それゆえに、将来に不安を感じ焦る日々は痛いほど分かりました。

静子の場合、自分に来た縁談話+必死で兄を支えようとする姿は感動的でもあったんですが、(パンフレットにも書いてありましたけど)、静子の西島に対する態度は…絶対計算しているだろうと思う部分も。でも、最後の彼女が選んだ生きる道には自分が出来るベストな道なんだと決心した凛とした姿が共感しました。

西島はその兄妹が不憫で、経済的な手伝いをするんだが、そもそも広次は書いた小説を西島に見せて、西島は雑誌を作ってるので、広次から「雑誌に載せて」と言っても「無理~」みたいな感じなのに、静子からお願いされると載せちゃう(苦笑)

そういうところも、静子の操り方が上手いのか何なのか、というか西島が単純な男っていうだけなのかも。

芳子は夫が静子に対して好意を持っているのに気づいていて、もしかしたら静子の影の本性にも気付いていたかも!?

と、色々思うところはある舞台なんですが、ホントに何度も言いますが淡々と流れていくので…途中で睡魔との戦いもありました。

しかも椅子が悪くてちょっと動くと音はするし、お尻は痛いし・・・。

で、普通休憩は15分か20分はあるのに、今日はたったの10分。

短すぎです。

それで、2時間半は疲れました。

とはいえ、段田さん曰く荒削りな戯曲を(どうやら、武者小路実篤の初期の頃の戯曲らしい)、豪華な俳優陣で見せられる舞台を作り上げたのがすごかった。

秋山姉さんの「さじ加減」がよかったのかもと思いましたが。

亀治郎さんの眼が見えないという演技は大変だったかと思うんですが、リアリティがあって、ところどころ面白かったりして(小間使の手を握ってみたりとか)良かったです。

蒼井優ちゃんは、実は初めて彼女の舞台を見たんですが、発音がきれいなのと、語尾がいつも「~ですわ」なんですけど、違和感なし。

秋山姉さんはいつも怖い女ばっかりなので(自分でもパンフレットのインタビューでおっしゃってましたが)、違う秋山姉さんが見れてある意味面白かった。

段田さんは今年実は3回目なんですけど、拝見するの。相変わらず演技は上手くて、ゆるみそうな部分をきっちりと締めてくれていた感じがして良かったです。